日々のあれこれ

【多胎児家庭】自分の住む自治体に多胎ピアサポート事業導入の要望を出してみました【コピペで一分】

こんにちは。私は現在一歳になる双子の男の子を育てています。
私は双子を出産するまでは、双子に対して可愛いくらいの認識しかなかったのですが
育児の大変さを身をもって知りました。

それは家庭内における育児の大変さだけではなく、
社会における動きづらさも
当事者にならなければ知らなかったことが沢山ありました。

多胎児育児はワンオペでは無理

双子や三つ子など多胎児の育児は本当に大変です。
お子様一人でも大変なのに、人数が増えれば増えるほどその大変さは困難を極めます。
もちろん育児ノイローゼや虐待、離婚やうつなど人間のキャパシティを超えて起こる悲しいことは多胎児家庭のほうが多いと思います。
そもそも「多胎児を家族だけで育てる」という事自体が無理難題にすら思えてきます。

日本多胎支援協会(神戸市)が昨年にまとめた調査によると、多胎家庭における虐待死亡事案の発生頻度は、単胎家庭の2・5~4倍。過度な育児負担などが原因だと指摘した。
引用元:「多胎家庭における虐待死事例の特徴」

多胎児家庭への支援状況

昨年朝日新聞が行った調査では、「全国の道府県庁所在地と東京23区に、双子など多胎児を持つ家庭への特別な育児支援策の有無を尋ねたところ、約25%の市区で「特化した支援はない」」ということがわかりました。
「ある」と応えた75%の自治体も、多くは「多胎家庭向けの育児教室や父母の交流会などを開催」が最多とのこと。

交流会を開いたところで、外出すら困難なのに行ける訳がありません。
そういう意味では無意味とは言わないけれど、支援の方向性が合っているとは言い難いです。

ついに多胎児向けの支援サービスが拡充!

3月3日、令和2年度「母子保健医療対策総合支援事業実施要綱」案が厚生労働省HPにアップされました。
「産前・産後サポート事業」の中に、「多胎妊産婦等支援」と「妊産婦等への育児用品等による支援」が新設されました。
補助率は国1/2、市区町村1/2です。

「令和元年度全国児童福祉主管課長会議」資料

説明資料2「母子保健課(185~298ページ)」中のp.227-228に説明資料
別冊資料「母子保健課(571~638ページ)」中のp.576に単価表、p.591-592に要綱案
が記載されています。

分かりやすいのはこちら↓

多胎児家庭支援に関する国の要綱案が公表されましたhttps://www.komazaki.net/activity/2020/03/post10156/

東京はさらに充実した多胎児向けの支援サービス

ちなみに、東京都は多胎児家庭への支援として、以下の施策を打ち出しています。

  1. 1世帯あたり年2万4千円を上限に乳幼児健診、予防接種などの移動にかかる経費を補助
  2. ベビーシッターや家事支援ヘルパーなどの「家事育児サポーター」を派遣
  3. 多胎ピアサポート事業(多胎育児経験者との交流会や相談会)
  4. 待機児童向けの「ベビーシッター利用支援事業」を多胎児向けにも拡充

多胎児家庭の困難さに目を向け、制度を用意してくれて本当にありがたいです。

まさかの大きな落とし穴発見

でも、自分の住んでる自治体が「この制度やりますー!」と言わないと、そこの住民は使えないというなんというどんでん返しっ!!

あほなの?助ける気ないでしょ?と思う気持ちを抑えて、自分の自治体に「この制度入れてほしい!」とメールを一本打つことに。

そこでハードルが高いかも…って思ってる多胎児家庭の方に、こんな内容でメール送信しましたと記事を書いたら参考になるかなと思いまとめてみました。

自分の住んでる自治体にお願いしてみた

こんな流れで完了。文章を作るほうが大変でした。
文章が出来たらメール送信ですぐ完了!
送った文章は参考になるように下部に掲載してますので、よかったらコピペで改変するなりして使ってください。

  1. 自分が住む自治体のHPを見て、「区長(市長・町長・村長)への手紙」「区民の声」を検索する。
    (「区長への手紙 ◯◯区」「区民の声 ◯◯区」と検索すればすぐに出てきます。)
    私の住む自治体は「市政への提案箱」という名称で意見募集していました。
  2. 文章を書いて送信

文章は下記よりコピペでOK

なお名前や住所、メールアドレスは入れたほうがいいです。
匿名や電子メールアドレスのみの投書、氏名、ご住所が不明確な場合は回答いたしませんのでご了承くださいと出しているところもありますので。

○○市長殿

初めてお便り(メール)させていただきます。
○○区(○○町)に在住しております△△と申します。

国の新制度である「多胎妊産婦等支援」と「妊産婦等への育児用品等による支援」を導入していただきたく要望いたします。

現在、私は一歳になる双子の男の子を育てています。
双子を出産するまで、そのリスクの高さや育児の大変さを知らずに生きてきました。
ほとんど寝ていない毎日の中で同時泣き・交互泣きにオロオロと対応し、どこにも出られず誰とも会えずに家庭内で孤立しながら心を殺して日々をやり過ごしています。

多胎家庭の虐待死事件のニュースは毎年のように耳にします。
三つ子の育児に悩む母親による事件や、双子用ベビーカーのバスの乗車拒否についても報道され、今まで表に現れてこなかった多胎児家庭の苦労、支援の重要性が認識され始めています。

日本多胎支援協会の調査によりますと多胎児家庭における虐待死亡事案の発生頻度は、単胎児家庭の2.5倍から4倍。過度な育児負担などが原因と指摘されております。
悲しい事件を二度と起こさないために多胎児家庭の支援は待ったなしの状況です。

私がなんとかやってこられたのは周りの助けがあったから。
周りとつながれたからです。
子供たちを虐待せずにすんだ、なんとか今日を親子ともに生き延びられた。
ほんのわずかの違いで救える命があるのです。

私たち多胎家庭だけでできることには限界があります。
医療・行政・地域保健・福祉・教育などの分野の人たちと連携しながら地域ネットワークで支援していくこと、またそれらを取り巻くたくさんの人たちの支えが必要です。

国の多胎児家庭支援事業を市として積極的に取り入れることを求めます。
ぜひともよろしくお願いいたします。

これを行政の方が読み、しかも複数見たりなんかしたら
「ほう、そんな制度が始まって国から補助が出るのか。」
と記憶に残ってくれるはずです。
職員さんももちろん人間なので、声が上がる問題について強く認識するはずです。

ちなみにこんな風に処理されるそうです。

市長への手紙は,まずは広報課が受け取ります。
広報課から手紙の内容を所管するセクションに送られ,2週間以内に回答文を作成するよう指示されます。この時,差出人の住所・氏名の記載のないもの及び返事を求めていないものについては,「市民の方からこういう手紙が来てますよ」と手紙の写しが回付されるだけですが,差出人の住所・氏名が記載されている手紙については,返事を作成することになっています。
市長への手紙の回付を受けたセクションは,回答文を作成し,局長の決裁を受けた上で,広報課に返します。
広報課は,市長への手紙とその回答文を市長に提出し,目を通していただいた上で差出人に回答文が郵送されて来ます。
たいてい,1か月以内に返答が届くようにされています。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/777572.html

こんな風に自分の住む自治体に多胎児支援を導入するようにぜひ行動を起こしたほうがいいですよとアドバイス頂いた「多胎育児のサポートを考える会」の市倉様に心より感謝申し上げます。

私の恨みにも似た社会変革への思い

私が妊娠時から多胎児について情報が少ないとネット頼りで色々調べた日や
新生児期の双子育児に心身共に疲れていた時、結局のところ思ったのは泣き寝入りは絶対やめようということです。
「辛い」って愚痴って終わりじゃなくて、自分でも何か変えるためのHOW TOはないだろうかという思いがありました。

なんで単胎児向けサービスばかりで多胎児向けがないのか。
妊婦検診の補助券は単胎児分しかなくて、多胎児は倍なのに無いって知ってますか?
出費も倍、一人でも大変なのに二人同時。
同時に泣かれた時に一人しか抱けない辛さを知っていますか?
妊娠時も高リスクでずっと寝たままなのを知ってますか?
ファミサポ等の面接も、多胎児向けサロンも外出もままならないのに要外出サービスが前提のものを受けれると思ってますか?

結局社会の支援の形を変えていかないとずううーーーーっとこのままなんです。
自分が苦しくて困ったことを次の多胎児家庭の特にママにこんな辛い思いをさせたくなかった。
子供が生まれて幸せって思ってほしいなーって思ったのが強いです。

小さなことからコツコツと声を市政に届けられたらいいなと思って記事にしました。
同じ様にご自身の自治体にも多胎児支援を導入してほしいって声をあげる家庭がひとつでも増えたら嬉しいです。

参考記事URL

認定NPO法人フローレンス様、いつもありがとうございます

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